菊池


菊池郡市教頭会
 会長 中原 博昭
 菊池郡市教頭会は、菊池市、合志市、菊陽町、大津町の4市町、会員数48名で構成されています。本会の目的は「教頭が協力して、本県教育の向上に寄与するとともに、会員相互の資質向上と福祉増進」を図ることです。この目的を達成するため、今年度も、研修会をはじめ講演会や歓送迎会、懇親会を行ってきました。
 菊池郡市小中学校の状況は、熊本市近隣で大規模校が増加、教頭複数配置や主幹教諭配置が行われています。しかし、周辺部は、過疎化が進展し、小規模校が多くなっています。このように、学校規模の違いにより、求められる教頭の仕事内容に大きな違いが見られますので、校長の意を体して、職員・保護者・地域住民をつなぐ「マネジメント」をテーマに例年、研究を継続しています。
 本年度は、合志市教頭会を中心として「幼保小中連携」と「小中一貫教育」を推進する校長を補佐するために、教頭として、どう関わるかを研究しました。結論として「協働」の意識を持った教職員を育成するために、行事連携を着実に行うこと、合同校内研修等の機会をつくり児童生徒の実態を踏まえた研究を行うことなど、児童生徒の育ちを踏まえた教育内容の創造が必要であることが明らかにされました。基本的生活習慣が身に付いていないと指摘し合うばかりでなく、基本的生活習慣を身に付けさせために、小中学校で何を一貫して取り組むのかが問い直さなければなりません。かけ算ができるのか、持久走を走り切れたのか、う歯の治療はどうか、給食を食べるのにかかる時間はどうかなど具体的な実態を踏まえた指導のあり方について、今後、論議が深まることが期待されます。また、「幼保小中連携」と「小中一貫教育」の違いを踏まえた、教育活動の充実も更に推進していきたいと思います。いずれにせよ、保護者と信頼関係を深め、児童生徒の「生きる力」を育む教育活動の仕組みづくりを更に推進していく校長を補佐していきたいと思います。
 来年度は、本会の研究テーマは「組織・運営に関する課題」となります。初任者、再配者が多い本郡市の特徴を踏まえ、いかに職能をたかめるために「コーチング」していくか、
キャリアステージにおける人材育成指標を示して職員を育成していくかなど研究を深めています。
 この研究テーマに沿って、郡市校長会 緒方登志子 校長先生、熊本大学教職大学院 太田恭司 シニア教授に講師を務めていただき、研修会を継続して開催しました。「人事評価制度」や「働き方改革」を確かに行い、「生産性を高める」ための学校づくりの課題が見えてきました。この課題を克服するために、経験学習サイクルを意識した教職員の育成を図っていきたいと思います。そのためにも、教頭がつながり、課題を相談できる場として、「コーディネート」力を高める場として、本会をいかしていきます。